| 2003年1月 あけましておめでとうございますの巻 |
2003年の幕開けは、某メンバーの家にてリーダー(平田侑也)とグッチ(堀口大介)と共に過ごしていました。天候悪化のために初日の出を諦め、第二回公演「ジャングル事務」のビデオを酒を飲みつつああだこうだ言いながら見て、早朝初詣も挫折して昼過ぎまで寝ていました。元日の夜はメンバー・客演・スタッフから暇そうな数名を強引に誘い出し、人生ゲーム。「ああ、今年も開店花火一色の年になるのだなあ」と実感せざるを得ないお正月でございました。
さて。こうしてメンバーが顔をつきあわせまくっている割に、進まないのが脚本の構想。
案だけは膨大な数が出そろいました。端から挙げてみましょうか。
まず、冴えない若者の独り住まいの部屋のTVから、ある日突然ヒーローが出て来て、その部屋を舞台に世界の存亡をかけた戦争が行われる『自分、ヒーローっすから』。
次に、そのヒーローを考えていたら浮かんだ、定時制高校に通う数名がある日ヒーローになってしまうという戦隊もの(用務員さんかと見まがうような生徒がブルーだったりする)。
そして、就職浪人しているダメな若者がとあるデパートのレストラン街で占いをしたら「あなたには浅野内匠頭が憑いている」と言われ、エレベーターガールには大石が、コック長には吉良が憑いていたりして、デパート最上階で因縁の対決になるという『デパート忠臣蔵』。
そして、市田と浅田がいいおじさんおばさんになってしまったピーターパンとウェンディを演じるという異色ファンタジー。
妙齢の三姉妹の生活を 「やっぱり猫が好き」的に描き、しかもその部屋には洗濯機の精や冷蔵庫の精が人知れず生活している(姉妹には見えない)というわけわからんコメディー。
さらに、とある学校の教室が突然戦国時代の合戦場にタイムスリップする(教室の壁が突然消失し、武士の集団に囲まれる)『戦国定時制』。
…どれもネタとしては面白いんだけど、いかんせんそこからふくらまず、もはや1月が終わろうとしています。きっとこの中から次回作が誕生することはないでしょう。
この、悲しくも没になろうとしているネタ達がいつか日の目を見る日が来ますように。他の劇団がそっくりのネタを先に実現させてしまいませんように。
そして何より、早く次回作の構想が決まりますように。
本番への道は険しく長い…。
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| 2003年4月 お久しぶりでございますの巻 |
←脚本作業中、某メンバー宅のネコと戯れる
いやはや、大変ごぶさたの涙日記でございます。
ちょっとさぼっているうちにぴろこの今日のことばなんてのも始まっちゃって、それにいっぱいいっぱいになってまして。イヤハヤ。
4月。ついにキャストも全員決定し、開店花火は動き始めました。
開店花火の脚本はかなりあて書きな部分が大きいので、キャストが全員確定しないとなかなか書き始められないんですね。そうなると、チラシも出来ないし、告知も出来ないしってことで、制作的な作業も全部ストップするわけです。
でもタイトルも無事決まりました。『二丁目のグッドバイ』。そして10近くの没チラシを輩出し、やっとチラシも決まりました。ああああああ、めでたい。さ、涙を拭いて。
今回も、かなりいいタイトルだと思います。ちょっと感動系を目指してる雰囲気も出ているし。もちろん笑ってもらいますよ。楽しく笑って気持ちをほぐしてもらいつつ、どかーんと感動してもらえたら、大成功。頑張ります。
ところで。私、改名しました。「小松寛子」から「小松ぴろこ」になりました。
実は『ジャングル事務』の公演の時にリーダーに改名を勧めたのは私なんです。彼は長生きできないし人と長い付き合いができないし実力あるのになかなか認められないという運勢の名前を持っていたもので。
で、私の名前も、晩年になっていくほどに周りから人が離れていくという非常に気になる占いが出たもので、そのときに改名をしようと色々試したんです。
でも「こまつひろこ」という音で、「小松寛子」よりましな名前がなかった。
そのとき既に実はリーダーから「ぴろこにすれば」とは言われていたんですが…。でもさぁ、ぴろこって。どうなのよ。ひらがなだよ? 「ぴ」ってなんかマル付いてるよ? もし改名したら、私は50、60になってもぴろこだよ? そう思って占ってみることもしなかったの。すいませんでしたリーダー。
しかしそれから数ヶ月、最近自分の傲慢さとかに時々ハッとすることとかあって、変わりたい!なんて思ったとき、自分の名前が何だかすごく不安になって来て。で、ものは試しと「小松ぴろこ」で調べたら。
何と悪いところがないんですね。うん。リーダー恐るべし。
すごく良いのかは分かんないけど、とりあえず悪いところがないの。
それで思い切って変えました。で、「ぴろこになります!」ってあちこちで宣言したら、何だか色々吹っ切れた。
だってどうせ「ぴろこ」だもん。
もう1ミリもかっこつけるのやめよう、と思えて。すごくナチュラルに。
「ぴろこ」って名前が世界一似合う女になるんだ♪
長くなりましたが、そんなわけで「小松ぴろこ」を今後ともよろしく。
これからはちゃんと毎月涙日記書くので読んでやってくらしゃい。ぺこり。
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| 2003年5月 週末=脚本合宿の巻 |
←これが脚本合宿の風景
5月。浅田直美家は、本格的に脚本隊合宿所と化しました。5月の週末はほぼ毎回、脚本合宿でした。
タイトル決定が大幅に遅れた「二丁目のグッドバイ」は、当然脚本の執筆スタートも相当遅れ、悠長にリーダーと私がそれぞれの家で脚本書いてるわけにいかなくなったんです。今回こそ余裕で脚本仕上がる予定だったのに…。開店花火に、1ヶ月前に脚本が上がっているという事態はもはやあり得ないってことか…。
何故合宿という手に出るかというとね、やっぱり人数多いと違うんですよ進み方が。行き詰まったとき、出て来る案の数が違うわけですよ。リーダーと私の二人で脚本書いてた頃は、行き詰まり過ぎて、もう何に行き詰まっているのかさえ分からなくなっていたりしたからね。そこに第三者がいてくれるだけで、もう全然違う。
仲間って、いいね。
さて、ではここで脚本合宿はどう進むのか、一日リポートしてみようと思います。土曜夜から日曜夜にかけての合宿の場合。
まず、稽古が夜10時に終了。皆へとへとなので「ナオミの家行こう」とか言うと露骨に嫌な顔をされる。が、意に介さず、明日の予定がない人をひっ捕らえます。明日朝からバイトだと言われても、来てくれそうな顔してれば連行。
ナオミ家へ向かう途中のサイゼリヤで夕飯食べます。ここでは稽古の反省したり、その他馬鹿話などしてリラックス。でも飲酒は基本的に禁止。眠くなるから。
ナオミ家に到着。とりあえずパソコン開いて、開店花火のホームページを開き、その賑やかさに皆でほのぼのする。そして、開店花火について語り合ったりしていると、気付くと二時過ぎとかになってます。やっちゃった。
リーダーが「一度寝て、朝早くから脚本頑張るぞ」と宣言。
そうなると、勝手知ったる他人の家。いつもの場所から圧縮パックされた布団を引きずり出し、いつものように敷き詰めて、雑魚寝。このとき、体調悪い順にいい場所で寝ることが出来ます。というわけで、家の主にも関わらず、ナオミが一番悪い場所で寝ることもしばしば。
朝、バイトなのに連れて来られた人が他のメンバーを起こさないようにそっと出勤してく。これ、大抵グッチか美香ね。そしてその物音で起きた人がごそごそし始め、段々みんな目が覚めてくる。ここでワダがいたらお米を炊いて焼きおにぎりを作ってくれる。ワダの焼きおにぎりはかなりいけます。生姜醤油を気長に何度も塗って焼くんだって。
そしてプロット作成を開始。大抵、リーダーが喋ることをナオミと蜂須賀が時系列とセリフ中心とに担当分けて記述。私はまだ頭がちゃんと目覚めていないのでふんふんと聞いてます。そうこうしてるうちに、お昼の時間。ネットで近くのピザ屋を調べて電話注文し、ナオミが愛用の自転車で取りに行ってくれる。受け取りに行くとすごく安くなるのです。
ピザが到着したら、一旦机の上を片付けてナオミがカフェオレを人数分いれてくれて、みんなでピザ食べて、食べ終わったら午後の部開始。
この頃には私が使い物になる程度に目覚めているので、プロットを元に脚本をパソコンで打ち込み始めます。リーダーとナオミとハッチが手書きでプロット作成し、それを私が受け取って打ち込むという流れ作業。もう時間の感覚とかよく分からなくなってくる。
そしてふと気付くと、夕方6時くらいだったりする。「あっ、今日は○時から○○が○チャンネルでやるんだった! 帰らなきゃ!」テレビ好きの多い開店花火。見たい番組のために脚本続行は不可能に。リーダーが「じゃあこの小松が打ってくれたやつを元に、俺が家で完成させてくるよ」とおっしゃって、合宿終了と相成るわけです。
もちろんいつもこんなに真面目にやれるわけがありません。これは過去最高に脚本合宿がうまく進んだ日の様子。
脚本作業してる時間の80%を、開店花火の行く末について夢を語ってるトークに置き換えて頂ければ、実際にかなり近いかと思われます。
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| 2003年6月 本番に思うことの巻 |
←楽屋にて、三姉妹。
「二丁目のグッドバイ」の脚本が上がったのは、6月15日。
もっと早く上がる予定だったんだけどね。6月に入ったらもう脚本は完成してて、稽古しまくってる予定だったんだけどね。
でも、ちゃんと小屋入り一週間半前に上がったから。良かった。照明さんや音響さんには「良くねぇよ!」と突っ込まれそうですが。あははっ。
そして無事迎えた本番。
特に初日、どかんと笑いが来るまで、実は役者たちはセットの裏で固唾を飲んでいます。そして「来た!」という瞬間、こっそりガッツポーズをしたり、隣にいる人と目と目を合わせてニヤリとしたりしているものなのです。
何しろ開店花火の芝居は、笑いのあるなしで一目瞭然に結果が出てしまう、「コメディ」ですから。
そこでいつも思うのは、「本番と稽古の笑いどころは違う」ってこと。
何度も見てるから稽古ではもう笑いが起きなかったところが、お客さんにはとても面白がってもらえたりします。三姉妹が劇団員たちを振るところなどは、実はその典型。稽古では皆、笑いもせず見てたんです。
で、考えてみると、お客さんがよく笑ってくださるところというのは脚本を読んで思わず笑ってしまったところとほとんど同じなんです。脚本の良さが実感されるエピソードですね、うん。
でも実は、今回の芝居は笑いがほとんど起こらないかも知れないと思っていました。脚本隊やりながら、「それでもいいよね」なんて言ってたんです。今回は重い物語があるから。
でも結果は、しっかりコメディしていた。
私はどんなに重々しいストーリーでも、笑いがない芝居を観るのは辛い。笑うことで心がほぐれて、それだからこそ感動がより胸に迫る、そんな芝居が好きなんです。今回の「二丁目のグッドバイ」は、皆様にとってそんな芝居だと感じてもらえた気がする作品になりました♪
そして千秋楽が終わって。全て終わってみて、心に湧きあがったのは「もっとやりたい」って気持ちでした。
何人もの役者が同じことを言ってた。
「全部やり切った!」っていうのが理想的な終わり方だろうから、これってあまり良くない発言かも知れない。でもしっかり前を向いたまま最後まで走ることが出来たからこそ、口から出た言葉。これは評価できることだと思う。
それに、「もっとやりたい」と言ったときの気持ちには、「この脚本の世界でもっと存在し続けたい」という気持ちもたっぷり混じっていたと思います。
次回は、役者はもちろんお客様も「この世界から抜けたくない!」と思っちゃう、今回よりももっとそう思わせちゃう世界を脚本に描きたいものです。私はしがないヘルパーですが、頑張ります。
本番終わると、関わってくれた人たちへの感謝に涙したら、あとはもう次のことばかり考えてる。
本当に本当にお芝居やるのが好きです。 |
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